完治のために末期がん治療を知る~タイトル
完治のために末期がん治療を知る~タイトル

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末期癌克服への架け橋区切り線
  
末期がん克服への懸け橋イメージ

末期癌克服への懸け橋

 

ここでは、様々なガンについてのデータから、実際にガンによってどれだけの人が命を落としているのかを知り、自覚症状が出る前のできるだけ早い時期にガンを発見するために、検診などを受診することがいかに重要かを知って頂けたらと思います。
 
 

 
下の図1を見てください。これは戦後五十年間の日本人の死亡率の推移を示しています。
 

日本人の死亡率変化グラフ

 
戦争直後に猛威を振るった結核に代表される感染症との闘いを経て、日本の医療は重篤な感染症を克服してきつつあるといえます。
 
このように、数字の上では感染症などをほとんど押さえ込んだかに見えるほど、医学は進展してきました。しかし、グラフを見てわかるようになぜか、ガンや心臓病が増加しています。
 
感染症は外からのウイルスや細菌の侵入が原因であり、侵入すると大抵は短期間で発症するので病気としては理解しやすい側面があるのかもしれません。
 
しかし、ガンや心臓病は直接の原因が特定できないものがほとんどであり、傾向として若年にはあまり発症せず、比較的高齢の方に発症するので「成人病」と言われていました。図2に年齢別の主要死因のグラフをのせておきます。
 
年齢別主要死因の割合グラフ

 
いろいろな研究から、ガンや心臓病や糖尿病などにはかなり長い間の本人の生活習慣が大きな影響を及ぼすことがわかり、小児にも多いので、現在では「生活習慣病」と呼ばれています。
 
 

 
「どうしてガンの治療成績を示すのに五年生存率を使っているのだろう。五年生存率80パーセントと言われたけれども、五年経って生きていたらその後はどうなるんだろう」という疑問を非常に多くの患者さんから聞きます。どうして五年生存率を使うのかというと、ガンを手術で切り取ったり放射線でつぶしたりした後に、ガン細胞が残っていたり転移したりして再発する場合は、ほとんど五年以内に見つかるからなのです。逆に、治療から五年経った時点でガンが見つからなければ、最初にできたガンは全部消え去ったことになり、完治したと言ってよいのです。ですから、ガンの治療がうまくいったかどうかの判定には、この五年生存率が使われているのです。
 
 


五年生存率の表を見られた方の多くは「五年生存率を見ていると、やはり生きている人と死んでしまった人がいる。この違いは一体どこで生まれてくるのだろうか」と考えられます。ある人が治療後に生きられるか亡くなられるかには様々な要因があります。
 

体の各部位の5年生存率の推移グラフ

 
「治療で叩けなかったガンが残っていて増殖した場合」がもちろん最初に考えられますが、当然「他の病気や事故で死んでしまった場合」も充分に考えられます。最近ではそのような他の要因を除外した五年生存率も使われています。
 
また、再発したガンが生命を危険に陥れるほど大きくなるまでの時間は、人によってかなり差がありますし、年齢によっても異なります。
 
例えば、ご年輩の方は普通の細胞も増殖が若い人より活発ではないので、ガン細胞も増殖が遅い傾向があります。反面、体のガン細胞に対する防衛機能である免疫力も弱くなっています。
 
しかしそれでもやはり、生活習慣などの個人差が大きな影響を与えることを念頭においておく必要があるでしょう。例えばタバコと肺がんとの関係では、喫煙者は肺がんになる確率も高いですし、治療後の五年生存率も非常に低くなっています。
 
ガン治療後に生活習慣を改めることで五年生存率の値よりも元気でいられるようになるのではないでしょうか。
 
 

 
ガン細胞が一つの細胞から検診(X線)で見つかる大きさにまで増殖するには何十年もかかることが多く、X線で見つけられるくらいの大きさになるまではなかなか発見できません。また、たとえX線で見つかるまでの大きさになってもある程度進行しないと何の自覚症状もないので、「ガンがあるみたいですね」と診断されても、「私、何ともないのに」と思われる方がほとんどです。
 
しかし、だからと言って何もしないでおくというのは恐ろしい結果を招くことにもなりかねません。一つの細胞からガンの自覚症状が出るまでよりも、ガンが人の命を奪うくらいにまで大きくなるまでの時間というのは、とても短いのです。ガンの種類によっては、「自覚症状」が出てきてから治療を開始しても、なかなかうまくいかないこともあるのです。
 
 
進展別にみた患者の割合グラフ

 
 

 

  1. 日本の医療は、感染症などの外からの病気はかなり克服してきましたが、私たち自身の行動が関係する生活習慣病はいまだ克服できているとは言い難い状態です。

  2. 日本人の三人に一人はガンが原因で亡くなります。また、ガンは長い時間をかけて大きくなるので若年よりも年輩の方によく起こります。日本社会の高齢化によりますますガンの患者さんは増えていくものと予測されています。

  3. 五年生存率がよく使われる理由は「治療後五年間再発がみられなければ、ガンは体から駆逐されたと考えられる」からです。

  4. ガンは自覚症状が出てから治療するよりも、自覚症状が出る前に治療してしまった方がはるかに治療成績がいいのです。ですから定期的に検診などを受けることはとても重要です。

  5. ここにあげたデータはあくまでも平均です。ですから皆さんの年齢や生活習慣で治療後の状況は大きく変わってきます。データを見て絶望する必要もありませんが、油断は大敵だということも心に留めておいたほうがよいかもしれません。

 


 

参考:やさしい「がん」の教科書 
 
末期癌克服への架け橋区切り線

 

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